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[マーベル]今後のMCUの鍵を握る「マルチバース」、実は『マイティ・ソー 』シリーズ全てで密かに紹介されていた!

今後のMCUを語るうえで外せないキーワードと言えばそれは「マルチバース」でしょう。マーベル・スタジオ代表のケヴィン・ファイギ氏も「MCUの将来はマルチバースが鍵になる」と発言しています。

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これまで『アントマン(2015)』と『アントマン&ワスプ(2018)』で原子以下の量子世界の存在が明らかになり、『ドクター・ストレンジ(2016)』ではドルマムゥの支配する暗黒次元の世界が紹介されました。そして『アベンジャーズ / エンドゲーム』ではタイムトラベルを通じて、過去に起こした行動によって新たな未来が生まれるということも明らかになり、『スパイダーマン : ファー・フロム・ホーム』では「ミステリオが別の世界から来た」という発言までありました。

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このように最近の作品からマルチバースを意識するようになった方が多いと思いますが、実はマーベル・スタジオはこれより前からマルチバースの存在を示唆していました。

MCU作品で最初にマルチバースについて言及したのは『マイティ・ソー(2011)』でした。ポストクレジットシーンでセルウィグ博士は「フォスター理論は別の次元に通じる方法だ」と言います。ただ、おそらくこの当時の「別の次元」というのはアスガルドやヨトゥンヘイムなど、地球以外の他の世界のことを指していたのだと思います。

ですが『マイティ・ソー / ダーク・ワールド(2014)』で、精神病院に収容されたセルウィグ博士が惑星直列の仕組みついてスタン・リーや他の患者に説明するシーンがあります。この時のセルウィグ博士の後ろの黒板には何やら難しい図やら数式が描かれていますが、注目したいのはセルウィグ博士の顔の左上にあたりに書いてある「616 universe」、そして黒板の右側にある「The Fault」、「The CrossRoads」という言葉。

©︎2013 MARVEL STUDIOS

616 universe」とはマーベル・コミックスに存在するいくつもの宇宙の中でも最も基本的な次元と言われており、中心的な世界のことです。「Earth-616」と呼ばれることもあります。

The Fault」とは616 universeで使用されたテロゲン爆弾という兵器によって生じた時空間の裂け目のことを言います。マーベル・コミックスでは、これによって別の次元「Earth-10011」に繋がることになります。

The CrossRoads」とは物理法則が適用されない次元のことで、この「The CrossRoads」から他の複数の別の次元にアクセスするための入り口のような役割があります。

マーベル・コミックスの中では主要なこれらのマルチバースに関する言葉が、『マイティ・ソー / ダーク・ワールド』に登場していることから、この頃からMCUがゆくゆくは「マルチバース」の概念を取り入れることを考えていたことがわかります。



そして実は『マイティ・ソー / バトルロイヤル(2017)』の中にもマルチバースにまつわるものが隠されています。

惑星サカールで、歴代の闘技場のチャンピオンの顔の彫刻が映るシーンの中に「マンシング」というキャラクターの顔があります。(その左下にはサイボーグ戦士ベータ・レイ・ビルの顔も)

マーベル・コミックスの中でマンシングは元々「超人血清」を研究する科学者でしたが、事故によって沼や湿地帯で再生する能力を持った怪物のような見た目になってしまいました。ですが一応はヒーローで、後に「The Nexus of All Realities」と呼ばれる複数の次元間を繋ぐポータルのような世界の番人となります。

MCUで今後マンシングが登場するかは不明ですが、このようにマルチバースに関する設定があるキャラクターを密かに導入するなど、マーベル・スタジオが今後マルチバースを導入していくことを示唆していたのではないでしょうか。

ちなみにMCUの世界は「Earth-199999」、X-MENやデッドプールの世界は「Earth-10005」と呼ばれています。

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