MCU作品『ブラックパンサー(2018)』にて主人公ティ・チャラ(ブラックパンサー)を演じているチャドウィック・ボーズマンですが、企画当初はボーズマン以外にも複数の候補が挙がっていました。そのうちの1人が、同じくMCUでサム・ウィルソン(ファルコン)役を演じるアンソニー・マッキーでした。
『ブラックパンサー』は、黒人の監督による黒人を主人公とした映画として製作段階で注目されており、他のキャストやスタッフの大半も黒人でした。作中に込められたメッセージ性が高く評価されたこともあり、第91回アカデミー賞にて史上初のアメコミ映画かつスーパーヒーロー映画として作品賞含む7部門にノミネートされ、作曲賞・美術賞・衣装デザイン賞の3部門を受賞する快挙を達成しました。
ボーズマンがキャスティングされる前、ティ・チャラ役には他に3人の候補が挙がっていたと言います。1人は前述のアンソニー・マッキー。『キャプテン・アメリカ / ウィンター・ソルジャー(2014)』で初登場し、以降は5作品(『アントマン』のカメオ出演含む)に出演、さらにDisney +で配信予定のドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』で主演を務めるなど、今ではMCUにおいて欠かせないキャラクターの1人となりました。
2人目の候補にあったのはアフリカ系イギリス人のアドウェール=アキノエ・アグバエ。『マイティ・ソー / ダーク・ワールド(2013)』にてダークエルフのアルグリム(カース)を演じ、DCEU作品『スーサイド・スクワッド(2016)』でキラー・クロック役で出演しています。
そして3人目の候補にあったのは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)』でロナンの部下コラス役を演じ、『キャプテン・マーベル(2019)』でもコラス役を再演したジャイモン・フンスー。アグバエと同じく、フンスーもDCEU作品『シャザム!(2019)』にて魔術師シャザムを演じたほか、『アクアマン(2019)にも出演(声のみ)、『キングスマン : ファースト・エージェント』や『クワイエット・プレイス Part II』といった話題の作品にも出演しています。
そもそも『アイアンマン2(2010)』ですでにワカンダ王国の存在が示唆されていたあたり、『ブラックパンサー』の映画化はかなり前から企画されていた可能性があります。そして面白いことに候補者全員がMCUに出演することになりました。もし他の候補者がティ・チャラを演じていたら、どんな国王になっていたのでしょうか。