ディズニーとの事業統合前の20世紀フォックスが手がける最後の『X-MEN』作品『ニュー・ミュータンツ』。なんと続編についてもすでに構想があることが明らかになりました。SFX Magazineの中でジョシュ・ブーン監督が明かしています。
『ニュー・ミュータンツ』はもともと2018年4月13日に公開予定でしたが、製作トラブルやディズニーのフォックス買収、新型コロナウイルスによる劇場閉鎖といった度重なる事情により、2019年2月22日、同年8月2日、2020年4月3日、そして2020年8月28日と通算4度の公開延期が行われてきました。2017年に最初のティザー映像が公開されて実に3年が経過しているのです。
ブーン監督はこれまでの経緯についてはどうやらポジティブに捉えているようで「最終的にはこれだけの時間をかけて自分なりの『ニュー・ミュータンツ』を作り上げることができましたし、それを誇りに思っています。」とコメントするとともに、「僕が望んでいるのは、(『ニュー・ミュータンツ』が)成功してスタジオが3部作を製作させてくれることです。全ての計画は立ててありますから。」と続編への意欲を示しています。
このまま劇場再開の動きが進めば『ニュー・ミュータンツ』はようやく公開に漕ぎつけるわけですが、その後の『X-MEN』シリーズがどうなるのかは明かされていません。20世紀フォックスを買収したディズニー(マーベル・スタジオ)はMCU(MARVEL CINEMATIC UNIVERSE)で『X-MEN』をリブートすることが伝えられていますが、将来的に『ニュー・ミュータンツ』がMCUに組み込まれることになるのかはわかりません。いずれにせよ続編を作れるかどうかは『ニュー・ミュータンツ』の興行面での成功にかかっています。
ブーン監督が本作を手がけるにあたって影響を受けたのは、ホラー小説の巨匠スティーヴン・キングの作品『カッコーの巣の上で(1975)』『シャイニング(1980)』、そして『エルム街の悪夢3(1987)』。「まぎれもないX-MEN映画」でありながら「これまでのホラー映画にはないような仕上がり」になっていると言います。コミック映画が普及している現代において多様性という意味でも注目すべき一本になることは間違いないでしょう。
『ニュー・ミュータンツ』はある病院で拘束された、特別な力を持った少年少女たちが、医師たちの目的が自分達の治療ではないことを察して病院からの脱出を試みる物語。
キャストにはイリアナ・ラスプーチン(マジック)役に『スプリット(2017)』のアニャ・テイラー=ジョイ、ラーネ・シンクレア(ウルフスベーン)役にドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のメイジー・ウィリアムズ、サム・ガスリー(キャノンボール)役にドラマ『ストレンジャー・シングス』のチャーリー・ヒートン、ロベルト・ダ・コスタ(サンスポット)役に『13の理由』のヘンリー・ザーガ、ダニエル・ムーンスター(ミラージュ)役に本作が長編映画デビューとなったブルー・ハントなど。
『ニュー・ミュータンツ(原題 The New Mutants)』は2020年8月28日アメリカで公開予定
source : SFX Magazine(New Mutants Update経由)