スパイダーマンを巡るディズニー(MARVEL STUDIOS)とソニー・ピクチャーズの対立から1ヶ月、ソニー・ピクチャーズの会長兼CEOのトニー・ヴィンチケラ氏は現在のディズニーとの関係について「ドアが閉まっている状態」と述べ、「我々独自のユニバースができたので、他のキャラクターも扱っていきます。やらなければいけないことをかなりできると思いますよ」と今後はソニーが独自にスパイダーマン作品を展開していく姿勢を示していました。
ですが厳密にはこの両者間では取引が完全に終わったわけではなく、まだ議論が続けられているようです。
『ミズ・マーベル』や『シーハルク』が製作中であることを事前にリークしていたある情報筋からの情報によると、ディズニーは現在スパイダーマンをMCUに取り戻すことを真剣に考えており、ソニーと新しい契約を結ぶのではなくスパイダーマンの権利を完全に買収することを検討しているとのことです。
そしてソニー・ピクチャーズがスパイダーマンの権利購入に対して提示した金額は100億ドル(日本円で約1兆750億円)。とてつもない額に思えますが、MARVEL作品以外に『アラジン』や『ライオンキング』、『トイ・ストーリー4』などのピクサー作品、『スター・ウォーズ』シリーズなど有名作品を擁するディズニーにとっては決して払えない金額ではありません。
ですが情報によるとディズニーはソニーに100億ドルを支払う気はないようで、さらに価格を引き下げるよう交渉すると言われています。
かつてディズニーはMARVEL STUDIOSを買収した際、『アイアンマン』の権利を当時擁していたパラマウント・ピクチャーズへ20億ドル(約2150億円)を支払ったと言います。そして20世紀フォックスから『X-MEN』と『ファンタスティック・フォー』の権利を40億ドル(約4300億円)で買収しようとしましたが、スタジオ全ての買収が条件となって結果ディズニーは20世紀フォックスを730億ドル(約7兆8510億円)で買収しました。
この交渉がなくなる可能性もありますが、少なくともスパイダーマンがMCUに戻ってくる可能性はまだ消えていません。ディズニーが権利を買収することが、両社だけでなく全てのファンにとっても最良の道だと思うのですが…