[ネタバレ・考察]『アナと雪の女王3』でエルサはディズニー初の同性愛者キャラクターになるか?『アナと雪の女王2』に隠された伏線とは

※本記事は『アナと雪の女王2』本編の内容について触れています。まだ本編をご覧になっていない方はご注意ください。
ディズニーの大ヒット作品『アナと雪の女王』の待望の続編『アナと雪の女王2』が現在大ヒット公開中ですが、今作の公開後アメリカでは前作に続きエルサの「同性愛者説」に対する議論が巻き起こっています。
そもそもなぜエルサが同性愛者のキャラクターとして期待されているのでしょうか?まず、前作『アナと雪の女王』ではエルサとアナと姉妹の深い絆が描かれており、これまでのディズニー作品の代名詞とも言える「真実の愛」が異性の間ではなく、家族という近しい間柄にも存在するというメッセージを観客に伝えました。また、魔法を使えることを周りに知られないよう「秘密を抱えて生きる」ということがLGBTQ+(同性愛者)の若者の間で共感を呼び、続編ではエルサはレズビアンだということを明らかにしてほしいと望む声があがり「#GiveElsaAGirlfriend(エルサにガールフレンドを)」というハッシュタグとともにSNS上で爆発的なムーブメントを起こしました。
また前作で大ヒット曲となった『Let It Go』は、LGBTQ+の人達にとって「ありのままの自分」をカミングアウトする曲として受け入れられているという背景があります。
そして今作『アナと雪の女王2』では妹アナとクリストフとの恋愛は描かれていますが、依然エルサについては恋愛の要素は描かれていませんでした。世界中からの期待があったにも関わらずなぜそれは描かれなかったのでしょうか。
©︎2019 WALT DISNEY
Entertainment Tonightのインタビューの中で監督のジェニファー・リーは「今作を製作するにあたって、私たちはそれぞれのキャラクターの思考や感情を膨大な時間を使って書き出して、綿密な性格診断も行いました。その結果、エルサという女性は恋愛ができる状況にはない人物だということがわかったんです。エルサは王国の責任を背負い、さらには自分に語りかけてくる声など、多くのプレッシャーにさらされています。そんな状況に置かれている彼女が誰かと恋に落ちるという展開は私たちの考えるストーリーには合わなかったんです。」と答えています。
つまり監督はエルサというキャラクターを「自分のことで手一杯な現実的な女性像」として描いたということです。また、エルサの声優を務めたイディナ・メンゼルは
「大切なことはエルサにはロマンチックな愛に関してフォーカスされないということです。この映画の中で語られているのは、彼女が自分自身を愛してそれを築いていこうとしていることなんです。どんな方法であれ、彼女は男性を必要とすることはないでしょう。」と答えています。
その一方で、アナとエルサの母親であるイドゥナの声優を担当したエヴァン・レイチェル・ウッドは自身がバイセクシャルであることを公言しており、『アナと雪の女王2』公開直前のレッド・カーペットで受けたインタビューの中で「(カミングアウトしている)私を見てみなさいよ。映画の中ではエルサの母親役をやってるし、今作ではそんな展開(エルサが同性愛者であることをカミングアウトする)にはならないけど、将来的には可能性はあると思うわ」とエルサが同性愛者であることを支持する意見を述べています。
今作ではアレンデール王国と対立していたノーサルドラ族という部族が登場し、エルサの母親イドゥナはその出身であることが明らかになりました。そして同時に新たなキャラクターが多く登場するわけですが、そのノーサルドラ族の中にハニーマレンという女性キャラクターが登場しました。彼女は、エルサが幼い頃にイドゥナが歌ってくれた子守唄をエルサと2人で歌い、さらにエンディングでエルサがノーサルドラの人々と共に暮らしていくことがわかった時、彼女はエルサの側で微笑んでいます。このことから、ハニーマレンがエルサの彼女になるのではないかと言われています。
一番左にいるのがハニーマレン。 ©︎2019 WALT DISNEY
さらに『Let It Go』に代わる今作の主題歌『Into The Unknown』の歌詞についてもエルサが同性愛者であることを裏付ける内容が含まれています。
I can hear you, but I won’t. / 聞こえるわ、だけど聞かないようにするの
Some look for trouble, while others don’t / 厄介事に関わる人もいれば、そうでない人もいる
There’s a thousand reasons I should go about my day / 私が日常を過ごす理由は千のようにあるわ
And I ignore your whispers which I wish would go away / だからあなたのささやきは無視するわ、あなたには本当に去ってほしいと願う
この部分の歌詞は、周りからの自分がバイセクシャルであることを非難する声を無視することを歌っており、さらに1分53秒からの
Who knows deep down I’m not where I’m meant to be / いるべき場所に私がいないことを知っているのね
Every day’s a little harder as I feel my power grow / 日に日に自分の力が強くなるのを感じるの
Don’t you know there’s a part of me that longs to go / 私の中に行きたいと願っている部分があることをわかってくれない?
という歌詞が自分が同性愛者であることをカミングアウトしたいという気持ちが強くなっていること、そしてそうすべきだということを歌っているように思えます。
これまで何十年にもわたってファミリー向けの作品を作り続けてきたディズニーが、もしも同性愛者の主人公を受け入れるとしたら、それは大きな歴史の変化と言えます。ディズニーが保有するマーベル・スタジオでも今後同性愛者のヒーローが登場すると言われており、ディズニーも多様性を重要視する現代の社会情勢を受け入れているのでしょう。
はたしてエルサの「ありのままの姿」が描かれることはあるのでしょうか。ちなみにエルサの声優を務めたイディナ・メンゼルはミュージカル『RENT』でバイセクシャルのモーリーン役を演じています。
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