『キャプテン・アメリカ / ウィンター・ソルジャー』からMCUに参加したジョー&アンソニー ルッソ監督は「映画史上最も売れた映画」として記憶に新しい『アベンジャーズ / エンドゲーム』を含む全4作を監督しました。
2人は現在新たに自身のプロダクション「AGBO」を立ち上げたばかりで、今週末にトロント国際映画祭で上映される初作品『MOSUL』のプロモーションで忙しい様子。その宣伝のためSYFYWIREでのインタビューに答えた2人は、まだMARVEL STUDIOSとの仕事の余韻に浸っていることを明らかにしました。
「(MARVEL STUDIOS代表の)ケヴィン・ファイギや(プロデューサーの)ルイス・デスポジート、ヴィクトリア・アロンソとの仕事は、これまでの僕らのキャリアの中でも最もやりがいのある仕事でした。今では彼らは僕たちにとって家族のような存在なんです。僕らはお互いが非常に近しい存在であり、会えないことをとても寂しく感じています。ですからすぐにでも一緒に取り組める何かを見つけると思いますよ。」
これまでMARVEL STUDIOSでジョー&アンソニー ルッソ監督が手がけてきた『キャプテン・アメリカ / ウィンター・ソルジャー』『シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ』『アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ / エンドゲーム』の4作品は合計で67億1000万ドルもの興行収入を記録していて、これは2008年からスタートしたMCUの総興行収入の約3分の1を占めています。
また2人はMARVEL STUDIOSで4つの作品のメガホンをとった唯一の監督でもあります。ジョス・ウェドン(『アベンジャーズ』)、ジョン・ファヴロー(『アイアンマン』)、ジョン・ワッツ(『スパイダーマン』)、ジェームズ・ガン(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』)、ペイトン・リード(『アントマン』)といった監督陣も2作品までしか監督していません。
なぜ2人は多くのMARVEL作品を監督することになったのか?それには2人のこれまでのキャリア、そして作品に対する姿勢が関わっているようです。
「僕らは非常に多様なキャリアを持っています。僕らは最初、超低予算の映画製作者としてキャリアをスタートしました。」と語るアンソニー・ルッソ監督。「僕たちはMARVELの作品に国際的な強い感性と、世界政治や世界の問題を吹き込もうと思いました。僕たちにとってMARVELでの仕事は、それまでの仕事の延長線のように感じたんです。」
2人が初めて監督したMCU作品『キャプテン・アメリカ / ウィンター・ソルジャー』はそれまでの典型的なアクションスペクタクルではなく、スパイと政府の腐敗といった政治的な側面を描いた作品でした。
「MARVELが我々にやらせてくれたそういったレベルの映画製作が大好きなんです。本来そういう映画を撮るのが大好きなので、今はよりクローズアップした、具体的な作品作りに没頭してますよ。」
ジョー&アンソニー ルッソ監督の新たな映像プロダクション「AGBO」から公開される映画『MOSUL』は、イラクのエリート警察Ninevah SWATとテロ組織ISとの戦いを描いた戦争映画。また、MCUでスパイダーマンを演じたトム・ホランドを主演にした『Cherry』も退役した元軍人ニコ・ウォーカーがドラッグ中毒になり、銀行強盗に手を染める実話の物語を描きます。
MARVEL作品とは一味違う社会的なテーマをより深く描くジョー&アンソニー ルッソ監督の作品にも注目したいところです。
source : SYFYWIRE