長年の下準備を経て、他の異なる次元(ユニバース)との交流を描く「マルチバース」の概念がいよいよ本格的に導入されつつあるMCU(MARVEL CINEMATIC UNIVERSE)。マーベル・スタジオ代表のケヴィン・ファイギが、Colliderとのインタビューの中で今後のMCUにおけるマルチバース計画について説明しています。
「ディズニーによる20世紀フォックス買収により多くのキャラクターの権利を獲得しましたが、マルチバースの計画はどれぐらい前から立てていたんですか?」との質問に対し、ファイギ社長は「ご存知の通り、我々がMCUでマルチバースについて初めて言及したのは『ドクター・ストレンジ(2016)』でストレンジをエンシェント・ワンが心を正す旅に連れて行った時だったと思います。」と振り返り、以下のように続けました。
「(マルチバースは)コミックの中でも、常に最も強力なストーリーテリングツールの一つでした。圧倒されてしまう可能性があるため取り扱いは慎重に行わなければいけないのですが、我々も映画を20年以上やってきて十分な数のキャラクターもいますし、もう実現してもいいでしょう。『スパイダーマン : ファー・フロム・ホーム(2019)』でもミステリオの策略の一つとして既に言及していますしね。」
また質問の答えについては「マルチバースを取り入れるため時期は特に予定と変わっていません。」とし、フォックス買収によって増えたキャラクターのことを「おもちゃ箱に増えたおもちゃ」と冗談まじりにコメントしています。
最後に「マルチバースの導入によってMCUに劇的な変化が訪れますか?」との質問にファイギ社長は「イエス」と述べたうえで、「コミックからのサブジャンルや、ストーリーテリング上の可能性の領域を取り入れるということは、映画で出来ることが増えるということです。『ロキ』の最終話を含め、MCUを追ってきてくれている方には、これから起こることがどうして可能になるのか、なぜそうなるのかをお見せしていきたいと思っています。」とコメントを残しています。
20世紀フォックスの買収によりMCUへの登場が確実となっている「X-MEN」「ファンタスティック・フォー」「デッドプール」。その登場時期や方法は未定ですが、まずは最新作『スパイダーマン : ノー・ウェイ・ホーム』でマルチバースがどのように描かれるのかを楽しみに待ちましょう。
source : Collider