トッド・フィリップス監督の独自の解釈によって悪のカリスマ、ジョーカーの誕生を描いたDCコミックス映画『ジョーカー』は、公開後世界中から多くの賞賛を浴びて”アカデミー賞最有力”とまで言われています。
そしてついに『ジョーカー』の待望の(?)続編についての話し合いがトッド監督と製作のワーナー・ブラザーズとの間で行われたことが明らかになりました。The Hollywood Reporterが報じています。
The Hollywood Reporterによると、すでにワーナー・ブラザーズはトッド・フィリップス監督と再登板に向けた話し合いに入っており、仮にそれが実現する場合は共同脚本のスコット・シルバーも続投し、さらに主人公アーサー・フレックを演じたホアキン・フェニックスも続投することを検討しているとのこと。
『ジョーカー』は企画当初、その暗すぎる内容から懐疑的なワーナー・ブラザーズの一部の幹部からは製作中止をほのめかされていましたが、トッド監督とホアキン・フェニックスは見事にその考えを払拭して、R-指定映画での興行収入1位を記録、そしてコミックス映画史上最も収益性の高い映画となりました。
この功績からワーナーが続編の製作に目をつけるのは当然の流れですが、これまでトッド監督とホアキンは続編の製作に関してはあまり積極的ではありませんでした。トッド監督は「続編の計画はありませんよ。我々はこの作品を1本の映画としてワーナー・ブラザースに売り込んだんです」と述べ、ホアキンも「1作目が成功したってだけで続編をやるようなことはしませんよ」とコメントしています。
ですがその一方で、ホアキンは『ジョーカー』の撮影中、トッド監督に「続編の話ができないかな?(アーサーというキャラクターは)掘り下げるところが多すぎるよ」とアーサー・フレックを演じることに魅力を感じていたことや、トッド監督も「ホアキンが望むことはやらせてあげたい」と再び2人がタッグを組むことには強い関心があるようです。
また先日Los Angels Timesのインタビューの中で、トッド監督は「“狂気の犯罪王子”を描く大胆でクレイジーな映画、っていうのはできません。今作と同じような深みのあるテーマが必要でしょう。結局のところ、それ(『ジョーカー』に込められたテーマ)が根底にあったから、この映画は皆さんに繋がったんだと思うんです。多くの映画が「火花」だとしたら、この映画は「火薬」でした。そう行った部分をリアルな形で再び捉えられるなら、面白い作品になるんじゃないでしょうか。」とコメントしています。続編実現の可能性はテーマ(アイデア)次第だということでしょうか。
source : The Hollywood Reporter , Los Angels Times