ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ(2014)』から始まったモンスターバースシリーズ最新作『ゴジラ vs コング』が、3月末より中国やアメリカをはじめとする世界39ヵ国で公開されました。新型コロナウイルスのパンデミック以降のハリウッド映画としては『TENET テネット(2020)』を押さえて好調なスタートダッシュを切ったことが注目されていますが、監督のアダム・ウィンガードは、制作の際に東宝から「守らなければいけない」ルールが設けられていたことをReelblendのPodcastの中で明かしました。
史上最も長い歴史を持つ映画フランチャイズの一つであるゴジラは、ご存知のように日本の制作会社である東宝によって生み出されており、初登場した1954年から現在まで32本ものゴジラ映画が制作されています。
ローランド・エメリッヒ監督による『GODZILLA(1998)』で、ゴジラがハリウッドで広く知られるようになった後、ギャレス・エドワーズ監督による『GODZILLA ゴジラ(2014)』からモンスターバースが始動。続く『キングコング: 髑髏島の巨神(2017)』、『ゴジラ : キング・オブ・ザ・モンスターズ(2019)』を経て公開となった『ゴジラ vs コング』は7年間のモンスターバースの集大成となっています。
そんな『ゴジラvsコング』の映像化にあたって、ウィンガード監督はゴジラのキャラクター設定について、東宝から強く念を押されていたことがあったと言います。
「ゴジラが”あまり感情的にならないように”と言われていました。ゴジラは神のような自然の力だと考えているので、普通の反応をさせると、それは彼ら(東宝)にとっては不自然なんです。本作では、モンスターバースのどの作品よりもゴジラが感情的になっていると思うシーンがありました。私たちはそれをうまく処理しなければいけませんでした。」
なお、本作についてウィンガード監督はCBRのインタビューにて「密度の高いジェットコースターにしたかった」とも語っています。
「(『ゴジラvsコング』は)続編なので、映画の最初に準備することが少なかったんです。世界の状況を説明してから、キャラクターを登場させるのに30分。目標を作ったら、すぐにスタートです。なぜなら、子どもの頃って簡単に飽きちゃいますよね。僕の中にいる7歳の自分がそんな映画を観たがっていたんです。大人向けですし、大人のための映画だと感じてもらいたいですが、最終的にはテンポの良さで、みなさんの中の子ども心にアピールしたいと考えています。」
世界中を興奮に巻き込んだ二大怪獣の激突。日本での公開までもうしばらく辛抱しましょう!
『ゴジラvsコング』は2021年5月14日公開予定