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ネタバレあり『アベンジャーズ / エンドゲーム』解説と考察、改めて結末を振り返る

本日4月26日からついに公開された『アベンジャーズ / エンドゲーム』、みなさんはもうご覧になりましたか?前作『アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー』のラストからを描いた今作は、3時間という上映時間を感じさせない高い完成度となっています。僕は3時間後涙を流しながら、心の中で「ありがとう」と言いました。

今作『アベンジャーズ / エンドゲーム』のラスト45分は多くの出来事があり、まさに怒涛の展開。それは1度見ただけでは全てを理解し、処理できないかもしれません。本記事ではそんなアナタのために、今作の結末が登場人物にとってどのような意味を持っていたのか、インフィニティ・サーガをどのように終わらせたのか、そして将来のMCUにどのように影響していくのかを解説していきます。

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SPOILER ALERT!

※ここからは『アベンジャーズ / エンドゲーム』本編に触れる内容が記載されています。まだ本編をご覧になっていないかたは、一度本編をご覧になってからお読みください。



『私はアイアンマンだ』

最後の戦いはアベンジャーズ基地の敷地内で繰り広げられました。ブルースが自分の腕を犠牲にしてストーンの力を解放、『インフィニティ・ウォー」で消えた仲間が戻ってきます。

トニーがサノスの腕からガントレットを奪う前、サノスは「私は絶対だ」と言ってスナップをします。しかしサノスの手元にすでにストーンは無く、トニーが全てのストーンを手にしていました。そしてトニーはサノスに言い返します。「ならば…私はアイアンマンだ」そしてトニーのスナップでサノスを含めた軍は消滅しました。

ここでなぜトニーが「私はアイアンマンだ」と言ったのか?ご存知、これはインフィニティ・サーガの始まりでもある『アイアンマン(2008)』のラストでトニーが言ったセリフです。この発言から、トニーは世界へ「アイアンマン」というヒーローの存在を認識させることになります。そして11年の時を経て、インフィニティ・サーガを締めくくる作品で再び放ったこの言葉には、地球には自分というヒーローがいるということをサノスに言い聞かせる意味があったのだと思います。



トニーの死

インフィニティ・ストーンの力を使うと、その強大すぎるパワーから使用者もダメージを受けていました。しかしトニーはダメージでは済まず、命を落としてしまいます。なぜならこれまでの使用者はサノスやハルクのように圧倒的なパワーとタフネスを持っていましたが、トニーは両者に比べると明らかに肉体としては劣っています。

トニーはストレンジに、サノスに勝つための1400万分の1の方法を聞きましたがストレンジは「答えると実現しなくなる」と答えました。これこそトニーが自分の命と引き換えにサノスを倒すという唯一の方法で、ストレンジの最後のサインに込められた意味をトニーは理解したのだと思います。

トニーの葬儀

トニーの葬儀は家のある湖のほとりで行われました。ペッパーが湖に流したトニーのアーク・リアクターには「トニー・スタークには心がある」の文字が。これもMCU第1作目『アイアンマン(2008)』でペッパーがトニーにプレゼントしたもので、始まりと終わりを結びつけるキーアイテムとなっています。

そして全てのMCU作品に登場する主なキャラクターが出席していましたが、ロス長官とマリア・ヒルの右側に、青年がいたことを皆さん覚えていますか?もしかしたらピンときてない人もいるかもしれませんが、あの青年は『アイアンマン3(2013)』でトニーを助けたハーレー少年です。

葬儀の参加者を映していくなか、最後に映ったのがニック・フューリーでした。ニックがトニーをアベンジャーズに誘わなければこの壮大な物語は生まれていませんでした。これも始まりと終わりを結びつける演出になっています。



経験した時間の差

『エンドゲーム』の大半は『インフィニティ・ウォー』から5年後の話でした。そしてブルースがインフィニティ・ストーンを使って消えた仲間を復活させましたが、ピーターの説明によると消えた人達には5年経過したという概念は無く、消えた瞬間とほぼ変わらない状態でした。例えばスナップで消えていたホープとスコット(厳密には量子世界にいた)は年齢に変化はありませんが、娘のキャシーは10代の子に成長しています。ピーターとネッドも普通に学校で再会していたので、ネッドもサノスのスナップで消えていた(時間が経過していない)ということになります。

つまり『エンドゲーム』のラストはこのように実際に5年の時間の流れを経験している人間と、5年前の状態のまま戻ってきた人間が混ざっている世界ということになります。この設定が今後のMCUの話に関わってくるかもしれません。

ソーとガーディアンズ

「なりたい自分になりなさい」

ソーの母フリッガが伝えた言葉を受け止めたソーは、王位をヴァルキリーに譲ってガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーと共に宇宙へ旅立ちます。このことから今後製作が予定されている『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』にソーが再び登場する可能性が大きくなりました。



スティーブの選択

インフィニティ・ストーンを元の時代に返す旅に出るスティーブはバッキーに「俺がいない間、バカなことはするなよ」と言いました。このセリフどこかで聞いたことがありませんか?

実は『キャプテン・アメリカ / ザ・ファースト・アベンジャー(2011)』でバッキーが戦地へ赴く際にスティーブに言ったのと同じセリフです。言う立場が逆転していますが、これもまたスティーブにとって始まりの物語である『ザ・ファースト・アベンジャー』と『エンドゲーム』を結びつける演出でもあります。

この後タイムトラベルから帰ってくるはずのスティーブが戻ってこないことから、ハルクとサムは慌てますが、バッキーは冷静。第二次世界大戦の時からスティーブの親友だったバッキーは、おそらくこの時点でスティーブが違う人生を生きることを理解していたんじゃないかと思います。

そして1940年代に留まることを選び、老人となったスティーブでしたが、世界はまだキャプテン・アメリカを必要としていると考えていました。だからキャプテン・アメリカの盾をサムに譲ったのです。今後Disney +で配信が予定されているMARVELのスピンオフドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』でこの盾を再び見ることができるかもしれません。

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ラストの1940年代に残ったスティーブとペギーのキスのシーンは『エンドゲーム』という作品の本当のテーマが何かを物語っている気がします。

いかがでしたか?『エンドゲーム』は意外なことに恒例のエンドクレジットがありませんでした。普通の映画ならそれで当たり前なんですが、MCUの場合エンドクレジットが無いというだけでなんだか終わった感を感じますね。ですがMARVEL STUDIO代表のケヴィン・ファイギ氏が「これまでのMCUは始まりに過ぎない」と言っていたようにこれからもMCUの世界は続いていきます。

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