『アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー』や『アベンジャーズ / エンドゲーム』といったMCU作品を手がけたアンソニー&ジョー・ルッソ監督最新作『チェリー(原題 Cherry)』の原作小説『チェリー』が日本でも発売されました。
イラク戦争から帰還した男が癒しを求めてオピオイド(麻薬性鎮痛剤)に手を染め、ついにはそのために銀行強盗を犯してしまうという物語ですが、特筆すべきはこれが著者自身の体験に基づいた物語だということです。
著者のニコ・ウォーカーは複数の銀行強盗を重ねた後2011年に逮捕され、現在も服役中。獄中で本作『チェリー』の執筆を開始しました。
「この主人公、バカだろ。あなたはそう思うかもしれない。でもやがて途方もない悲しみが湧きあがり、あなたの心をかき乱す。これはそういう小説です」と本の帯には記されています。また、本書はNew York Timesによる「2019年の必読書」に選ばれており、Washington Postも「ニコ・ウォーカーは服役中の銀行強盗だが、必読の作家でもある」とコメントしています。
主役のニコ・ウォーカーを演じるのはMCU版『スパイダーマン』シリーズでおなじみのトム・ホランド。自身のInstagramで役のために坊主頭になったトムが銃をこちらに向けている写真を投稿しています。
「警報を鳴らすな。俺は指名手配されてるんだ。殺されてしまう…」
イラク戦争の英雄はどのようにして薬物依存に陥ってしまったのか。銀行強盗に手を染めるほどまでに後戻りできなくなった1人の男の人生を生々しくリアルに描く『チェリー』。映画の公開前に本書でその内容に触れてみてはいかがでしょうか。
『チェリー』は文藝春秋から発売中
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