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ニューヨーク州の映画館、ついに営業再開へ ー 7ヶ月ぶりの営業、収容人数は定員の25%以内に制限

新型コロナウイルスの感染増加が続くアメリカ・ニューヨーク州にてようやく映画館の営業が再開されることが明らかになりました。Deadlineなど複数メディアが報じています。

報道によれば2020年10月17日(現地時間)、アンドリュー・クオモ州知事が映画館の営業再開の認可についての方針を発表、営業再開は10月23日からとなる模様。3月の閉鎖以来実に7ヶ月ぶりとなります。

ただし営業再開の条件として、新型コロナウイルスの感染率が過去2週間にわたって平均2%を下回っており、クラスターが発生していない郡のみが対象となるとのことで、大型の劇場を有するニューヨーク市内は対象外となります。また、営業再開におけるコロナ対策として上映1回あたりの最大収容人数は定員の25%、かつ50名以内と定められており、映画館ではマスクの着用のほか、ソーシャルディスタンスに配慮した座席設定や換気、空気清浄が必須条件となることが合わせて発表されています。



肝心のニューヨーク市が対象外とはいえ、長らく営業再開の認可を待っていた映画館側にとって今回の発表は大きな前進であることは間違いありません。ニューヨーク市郊外に位置するウエストチェスター郡やロングアイランド島の映画館側は23日から映画館の営業再開へ向けて準備を進めているとのこと。全米劇場所有者協会のニューヨーク支部を統括するジョセフ・マッシャー氏は「ニューヨークが世界の興行にとって大切であるということを理解してもらえたので、(ニューヨーク市内の営業再開も)なるべく早く認可をいただけることを希んでいます」とコメントを寄せています。

絶望的とも見られていたニューヨーク州の映画業界に、ようやく一筋の光が見え始めた今回の発表。ただ映画館に客を呼び戻すためには新作映画の公開が必要になります。『ブラック・ウィドウ』や『007 / ノー・タイム・トゥ・ダイ』、『DUNE / デューン 砂の惑星』といった2020年公開予定だった大作映画は軒並み2021年に公開延期となり、『ソウルフル・ワールド』はDisney +での配信リリースが決定済み。2020年内に残された大作映画は12月25日公開予定の『ワンダーウーマン 1984』のみで、これを予定通り公開できるかどうかが客足を戻すための一つのポイントになるでしょう。

飲食店の屋内飲食や屋内プールの営業再開など、経済活動を徐々に元に戻し始めたニューヨークですが、9月29日にはニューヨーク市の新型コロナ検査の陽性率が6月以来最高の3.25%を記録。感染が拡大すれば、再び飲食店や映画館の閉鎖を余儀なくされる可能性もあるため、依然として油断できない状況が続いています。

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source : Deadline

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