MARVEL STUDIOSとソニー・ピクチャーズの対立から早くも2週間以上が経過しました。世界中のファンがスパイダーマンのMCU復帰を望む声をあげる一方、ソニー・ピクチャーズはディズニー(MARVEL STUDIOS)との関係を修復することにあまり関心を持っていないようです。
ソニー・ピクチャーズの会長兼CEOのトニー・ヴィンチケラ氏は、Varietyのエンターテイメント&テクノロジーサミットのなかで現在のソニーとディズニーの状況について「ドアが閉まっている状態」だと述べました。
また、ヴィンチケラ氏はソニー・ピクチャーズとMARVEL STUDIOSとの間に「悪意はない」と主張、両社が今後のスパイダーマン作品の資金調達条件について合意に至らなかったことから、現在トム・ホランドが演じているスパイダーマンをMCUから削除する運びになったと言います。
「スパイダーマンの映画に関してはMARVEL STUDIOSのケヴィン・ファイギ氏と素晴らしい仕事ができました。我々は問題を解決する方法があるか考えてみました…MARVEL STUDIOSの人たちは本当に素晴らしい人たちですし、彼らを大いに尊敬しています。ですが我々の中(ソニー・ピクチャーズ)にも多くの素晴らしい人材がいます。ケヴィンは全ての仕事をしませんでした。」
スパイダーマンという最大の資産を再びフルに使うことができるようになったソニー・ピクチャーズは、現在膨大な数のスパイダーマン関連のキャラクターを使って、独自のソニー・スパイダーマン・ユニバースとでも呼ぶべきプロジェクトを進行中とのことを明らかにしています。
2017年に公開された『ヴェノム』の続編、そして吸血鬼のダークヒーロー『モービウス』が現在製作中であり、加えて5つか6つのテレビ(ストリーミング)向けシリーズも計画中、と「ディズニー離れ」した後もソニー・ピクチャーズは強気な姿勢を示しています。
「我々独自のユニバースができたので、他のキャラクターも扱っていきます。やらなければいけないことをかなりできると思いますよ」
このテレビ向けシリーズの中には、以前ソニー・ピクチャーズが映画化をキャンセルしたという『シルバー・セーブル』が含まれることが予想されています。
MARVEL STUDIOS代表のケヴィン・ファイギ氏は、かねてより「ソニー・ピクチャーズとMARVEL STUDIOSとの関係は始めから永遠に続くものではない」と語っていました。
「我々はスパイダーマンへの感謝と喜びを感じています。MCUの中にスパイダーマンが登場する作品を5つ製作しました。ソロ作品2本とチームアップ作品3本です。ですがこれらは(この関係が)永遠に続くことを意図したものではありません。この関係が続けられる時間には限りがあることを知っていたので、伝えたいストーリーを伝えました。私は常にソニー・ピクチャーズに感謝しています。」
とは言え、『スパイダーマン : ファー・フロム・ホーム』のラストでピーターの素性がバレる、という前代未聞の展開のその後までMARVEL STUDIOSは作りたかったハズ。というより世界中のファンがそれを望んでいます。MCUのロードマップ的には『スパイダーマン3』の公開まではだいぶ先なので、それまでにどうにかならないものでしょうか…
source : Variety , Entertainment Weekly