伝説の映画監督マーティン・スコセッシ、マーベルを批判「あれは映画じゃない」関係者も悲しみの声

『タクシードライバー(1976)』や『グッドフェローズ(1990)』などこれまで数えきれないほどの名作を手がけてきたマーティン・スコセッシ監督。アカデミー賞やゴールデングローブ賞といった賞レースの常連である名監督は、映画に関する意見をメディアに尋ねられることも多くあります。では最近世界を賑わせているスーパーヒーロー映画についてはどう思っているのでしょうか。マーティン・スコセッシ監督は自身の最新作『アイリッシュマン』の宣伝のためEmpire Magazineのインタビューに答えるなかで、スーパーヒーロー映画、特にMARVEL作品についての意見を明らかにしました。

そういった作品は普段観ません。いや、観たことはあるんですよ?でもあれは映画じゃない。正直、俳優たちが状況に合わせた最善の役を演じている、という点において最も近いのはテーマパークだと思う。感情的、心理的体験を観客に伝えようとする人間的な映画ではないね。」

悲しいことにスコセッシ監督はスーパーヒーロー映画が好きではないようです。たしかにスコセッシ監督は50年以上のキャリアを持つ、史上最高の映画監督の1人とも言えるほどの人物です。ですが、世界中のMARVELやDCファンを敵に回すかのようなこの発言はいかがなものかと。この発言を受けて『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズで監督を務めるジェームズ・ガンも自身の作品を否定されたことに悲しみを隠せない様子。

「マーティン・スコセッシは僕の大好きな、存命されている映画監督の5人のうちの1人です。かつて『最後の誘惑(1988年に公開されたスコセッシ監督の作品。イエス・キリストとユダを描いたことで上映反対運動が起きるなど物議を醸した作品)』を見てもいない人達が抗議運動が起こした時、僕は激怒しました。今、彼が僕の映画を同じように判断していることはとても残念です。」

スコセッシ監督の作品には「人間としての倫理と苦悩」を描いた作品が多い傾向があります。スコセッシ監督の「芸術的」とも言える世界観が好きな人にとってはMARVEL作品は「映画ではない」ように感じるのかもしれません。ですが実際には『アベンジャーズ / エンドゲーム』は史上最高の世界興行収入を記録していますし、『ブラックパンサー』はコミックス映画で初めてアカデミー賞最優秀賞にノミネートされました。DC原作の『ジョーカー』もヴェネチア国際映画祭で「アカデミー賞確実」と言われるほどの圧倒的な評価を受けています。近年、コミックス映画というジャンルは確実に確固たる地位を築き、世界中に多くのファンがいることを証明しています。僕らファンからすれば、コミックス映画は「映画」であると同時に「エンターテイメント」でもあるのです。

ジェームズ・ガン監督は、のちにスコセッシ監督に対して尊敬の念を追記しています。

「そうは言っても、僕はいつもスコセッシ監督が大好きですし、彼の映画に対する貢献に感謝しています。そして『アイリッシュマン』を見るのが待ち通しい」

ちなみにマーティン・スコセッシ監督の最新作『アイリッシュマン』でロバート・デ・ニーロやが若返ったように見せる最新映像技術は、MARVEL STUDIOSが完成させたテクノロジーですけどね

『アイリッシュマン』は2019年11月27日からNetflixで独占配信

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