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新型コロナウイルスを題材にしたドキュメンタリー映画『Voyage in Italy』がリモートワークで製作中 ー 「医者は私たちのヒーロー」

新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るう現在(2020年3月30日)、イタリアは感染者が9万人を超え、死者数は世界で初めて1万人を突破するなど「震源地」である中国を抜いて世界で最も被害が深刻化している国となってしまいました。現在、感染拡大を抑えるために国内全土で外出制限の措置が取られています。

そんなイタリアでの深刻な現状を描くドキュメンタリー映画『Voyage in Italy』の製作が行われていることが明らかになりました。Varietyが報じています。



監督はアカデミー外国語賞受賞作品『エーゲ海の天使(1991)』などで知られるガブリエレ・サルヴァトレス監督。現在サルヴァトレス監督とプロデューサーは、全てのイタリア国民に対して自分たちの状況を自宅でビデオ撮影して提供してもらうよう呼びかけており、医療関係者からも病院の状況を記録した映像が提供されるとのこと。

「私の友人や親戚には医師がたくさんいて、彼らから現場の声を直接聞いてきました。(中略)医師は我々のヒーローです。痛みや苦しみ、そして死についての側面を描くと共に、前向きな印象も伝える必要があります。彼らの戦いがどうやって国を救ったのかということを伝えたいです。」なお、この作業は約60人のチームを中心に、映画学校の生徒らとも協力し合いリモートワークで行われます。

インタビューの中でサルヴァトレス監督は『Voyage in Italy』を通じて「長い期間に何が起きていたのかについて改めてしっかりと描きたい」と語ります。「最初は遠い話のように思えた中国でのコロナウイルスに関するニュースから、世界中の政治家たちの反応を描いていきます。この危機的状況がどのように発展し、現在までに至ったのかを明らかにしたいんです」と話しています。

またサルヴァトレ監督は「ソーシャルメディアとテクノロジーが人々を結びつけ、コミュニティーの形成に役立つ一方で、人類が一時的に活動を制御されている中で起き得る“自然の目覚め”にも興味があります。これを機会に、水が綺麗になり、動物たちが再び姿を現すかもしれません。以前、我々の社会というシステムにハッキングした今回のウイルスについて説明していた記事を読んで、我々の社会がいかに脆弱なものであるかを知りました。」とも語りました。

なお『Voyage in Italy』は2020年の夏までには新型コロナウイルスによる状況が好転しているという予測から、9月までの完成を目標にしているとのこと。

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source : Variety

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