アメコミ史上最も有名な悪役「ジョーカー」の誕生を描くDCコミックス原作『ジョーカー』の世界公開がいよいよ明日へと迫ってきました。先月のヴェネチア国際映画祭での先行上映で最高金賞を受賞して、圧倒的な評価を受けている本作は世界中で大ヒットが見込まれています。
MARVELの『アベンジャーズ / エンドゲーム』が映画史上世界一の興行収入を記録したことで、コミック映画への注目度は少なからず高まっており、それまで原作を知らなかった人が内容を知らずに映画館へ足を運ぶことが増えると思われます。アメリカの大手映画チェーンAlamo Drafthouse Cinemaは、『ジョーカー』には暴力的な描写と「全体的に悪い雰囲気」が含まれているとして、子供を映画館に連れて行かないように警告するとともに、公開される週末は警備員を増員すると発表しました。
また、同じく大手のAMC TheatersやLandmark Theatersでは、素顔がわからない格好やコスプレでの入場を禁止すると発表、各映画館がそれぞれの基準で警戒態勢にあたるようです。
これまでのレビューによると、凶悪な犯罪者の誕生を描いた『ジョーカー』には、どこか観客を共感させてしまう部分があるとのことで、アメリカでは「実際に暴力を誘発するのではないか」と懸念の声も上がっています。Deadlineによると、ニューヨークの映画館では、万一の事態に備えて制服を着用した警察官と覆面警察官が各映画館に配備されるそうで、今後も人々の安全を第一に様子を見ていき、必要であれば人員を随時追加配備していく方針とのことです。
日本は『ジョーカー』公開の影響で暴力事件や犯罪が起きることは懸念されていないようですが、大ヒットが予想されているだけにきっと多くの人がジョーカーの凶悪ぶりを知ることになると思います。そして今はハロウィン目前…今年のハロウィンはジョーカーが大量発生しそうな予感がしてなりません。何も事件が起きないことを祈るばかりです。
『ジョーカー』は2019年10月4日に公開
source : Comicbook.com , Deadline