※本記事は『2分の1の魔法』本編の一部に関する内容について触れています。
ディズニー / ピクサーの最新作『2分の1の魔法』が、本編に同性愛者表現が公然に使われているとして、中東の一部諸国で公開が禁止されたことが明らかになりました。
問題となっているのは本編に登場する一つ目”サイクロプス” の女性警察官スペクターの「新しい親になるって簡単なことじゃないわ。私のガールフレンドの娘に悩まされてるの」というセリフ。
「私のガールフレンド」という表現からスペクターがレズビアンであることがはっきりとわかります。
現在公開が禁止されているのはクウェート、オマーン、カタール、サウジアラビアの4カ国でバーレーンやエジプトなどではまだ公開されているようです。
また、ロシアでは公開前に配給会社が事前に映画の内容を検閲しており、『2分の1の魔法』のこのセリフは「ガールフレンド」から「パートナー」という翻訳に変更されたと伝えられています。去年公開されたエルトン・ジョンの伝記映画『ロケットマン』が、ロシアでは同性愛者による性描写同シーン約5分間が削除されて公開されたことでエルトン・ジョン本人が抗議の声をあげるなど、ロシアの同性愛者に対して否定的な意見がまだまだ多いというのが現実のようです。
『2分の1の魔法』はかつて魔法が存在していた世界が舞台。わずかに魔法の才能を持った少年イアンは、16歳の誕生日プレゼントに“父を24時間だけ蘇らせる魔法”を受け取るも魔法は失敗、父は下半身だけの姿で復活してしまう。そして、イアンを見守る明るい兄バーリーには、幼い頃に亡くした父に伝えたいことがあった。“父親に会いたい”という願いを叶えるため、2人の兄弟は父を蘇らせる魔法を求めて旅に出る。残された時間は24時間、2人を待ち受ける大冒険とは?
本国アメリカでは3月6日から一般公開しており、木曜の夜に公開されたプレビューだけですでに200万ドルの売り上げを記録しています。
なお、日本での公開は本来予定していた3月13日から「近日公開」へと延期されたことが発表されています。
source : Deadline