『ジョーカー(2019)』にて主人公アーサー・フレックを演じたホアキン・フェニックスが当初の『バットマン ビギンズ(2004)』にあたる新たな『バットマン』映画で、ブルース・ウェイン(バットマン)役に検討されていたことが明らかになりました。Empireが報じています。
『ブラック・スワン(2010)』を手がけたダーレン・アロノフスキー監督は、自身のデビュー作『レクイエム・フォー・ドリーム(2000)』を製作後、新たなバットマン像を描こうとワーナー・ブラザーズに企画を提案したそう。その時アロノフスキー監督が主役に起用したかったのが、ホアキン・フェニックスでした。ですがワーナー・ブラザーズ側はホアキンとは全く違うタイプの『ラストサマー(1997)』シリーズやドラマ『24 -TWENTY FOUR-』のフレディ・プリンゼ・Jrを起用したいと言ったそうです。その時のことについてアロノフスキー監督はこのように述べています。
「(ワーナー・ブラザーズと)僕らは全然違うものを考えているんだなって思いました。本当の話です。そういうこともあったんですよ。僕が書いた『バットマン』は最終的に作られたクリストファー・ノーラン監督の『バットマン ビギンズ』とは全然違う内容でした。」
アロノフスキー監督が書いた脚本は、主人公ブルースがバットマンとして活動する1年目の出来事を描く原作コミック『バットマン : イヤーワン』を元にしたもので、著者のフランク・ミラーも脚本に携わったと言います。「僕はフランクのグラフィックノベルの大ファンだったからね。会うだけで興奮したよ」と語るアロノフスキー監督。ですが原作を忠実に再現したわけではなく、実際はかなりダークな内容だったようで、フランクも驚いたとのこと。
「その当時最新の『バットマン』作品は『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲(1997)』でしたからね。バットスーツに乳首が付いていることで有名なんですが、僕はそれを一新して作り直そうとしていました。」
ちなみに『バットマン&ロビン』の時のスーツがコチラ。一度乳首に目がいってしまうと気になってしょうがない…
結局アロノフスキー監督による『バットマン』は実現しませんでしたが、きっとホアキンが『バットマン」を演じていたら『ジョーカー』にホアキンが出演することはなかったでしょう。ホアキンは心優しい青年アーサー・フレックが、悪の犯罪王子「ジョーカー」へと変わっていく様を見事に演じきり、アカデミー賞主演男優賞を受賞しました。
次に新たなバットマンを演じるのは『トワイライト』シリーズのロバート・パティンソン。若き日のブルース・ウェインをどう演じるのかに期待が高まります。
『ザ・バットマン(原題 The Batman)』は2021年10月1日公開予定
source : Empire