ハリウッドを代表する「イケてるオヤジ」こと、ロバート・ダウニー・Jrとジュード・ロウのコンビが共演する人気作品『シャーロック・ホームズ』。
アメリカのVarietyによると、Warner Bros.が3作目となる続編の公開予定日を、予定されていた2020年12月25日からまるっと1年後の2021年12月22日に延期したと発表したそうです!正式なタイトル、そして延期の理由については明らかになっていません。
それにしても2作目となる前作の『シャーロック・ホームズ -シャドウゲーム-』が公開されたのは2011年。つまり10年越しの続編になるわけです。
この2011年の公開から2人のスケジュールは多忙だったと思います。ロバート・ダウニー・Jrは2014年の『シェフ〜三ツ星フードトラック始めました〜』と『ジャッジ 裁かれる判事』以外は毎年MARVEL作品に出演していましたし、ジュード・ロウも第87回アカデミー賞を受賞した『グランド・ブダペスト・ホテル』や『ファンタスティック・ビースト 黒い魔法使いの誕生』といった話題作に毎年出演していました。
2020年から2人はようやく『シャーロック・ホームズ』の撮影スケジュールを調整できたんでしょうか。ん?ということはロバート・ダウニー・Jrは『アベンジャーズ / エンドゲーム』の後、MCUに出演しないかも?それはそれで残念。
『シャーロック・ホームズ3(仮題)』制作まで10年も空けた本当の理由
ホームズとワトソンという主役2人のスケジュールが多忙だったことも制作に間が空いた理由の一つだと思います。ですが僕はもう一つ理由があると予想しています!
小説家アーサー・コナン・ドイル原作による『シャーロック・ホームズ』ですが、前作の『シャーロック・ホームズ -シャドウゲーム-』は原作で言うところの『最後の事件』という物語を基に作られています。
この1893年に発表された『最後の事件』のラストは映画と同じく、ホームズとモリアーティ教授が格闘して2人とも滝壺に落ちてしまう、ホームズの「死」を描いた衝撃的な物語でした。
このことに対して当時の世間の反響はものすごく、ホームズの死を悼んで喪章を付けて外出する人がいたり、定期購読していた2万人の読者が予約購読を取り消したりするほどだったそうです。
もちろんドイルの元にも多くの誹謗・中傷の手紙が多く届きました。そしてドイルは読者や出版社から「ホームズを復活させろ」という要望を受けることになります。
本当にホームズを死んでしまったことにしていたドイルは、ホームズが生きていた『最後の事件』より前の時系列の物語『バスカヴィル家の犬』を新たに発表しましたが、結局「ホームズが死んだ」という事実は変わらないために、変わらずファンからホームズの復活を要求され続けました。
そしてついに根負けしたドイルは、『最後の事件』の発表から9年と10ヶ月経った1903年に発表された『空き家の冒険』という短編小説でついにホームズを復活させました!
『空き家の冒険』の中ではホームズが死んだと思われた『最後の事件』から3年の時が経った設定になっています。この空白の3年間はファンの間では大空白時代と呼ばれ、ホームズが何をしていたのか研究がされているほどです。
この『最後の事件』から『空き家の冒険』までの約10年。『シャーロック・ホームズ -シャドウゲーム-』から「シャーロック・ホームズ3(仮題)』までの約10年。これは偶然なんでしょうか?
もしかしたら小説と同じように、ホームズの復活にファンを10年待たせたんじゃないかと思います。まあ10年も待たされたら、期待値は上がっちゃいますよね。
ちなみに『シャーロック・ホームズ3(仮題)』が公開される予定の2021年12月には、全世界待望の大作SF『アバター3』(『アバター2』は2020年予定)や、ファミリー層に人気の『モンスター・ハウス4』といった注目作が予定されています!話題性で負けないように頑張って欲しいですね。
source : Variety