スパイダーマンのように糸を飛ばしてビルからビルに飛び移ったり、悪党を糸で捕まえたり…なんてこと、皆さん一度はやってみたいと思ったことがあるんじゃないでしょうか。
メリーランド大学、ボルチモア大学、陸軍研究所のサラ・ステルワーゲン氏とレベッカ・レンバーグ氏が世界で初めて蜘蛛の糸に含まれる粘着性のある成分、通称「クモのり」の複製が可能になったことを発表しました。
強度と柔軟性に優れたクモの糸を次世代のバイオマテリアルにするために、科学者たちはこれまで長いことその謎を解明しようとしてきましたが、今回その遺伝子配列を発見したことが報告されています。
「この難しかったパズルをついに完成させることができてとても興奮しています」と語るのはサラ・ステルワーゲン氏。「最終的に私たちは多くのことを学びました。そしてこのクレイジーな遺伝子を解明しようとする次の方にこの研究結果を公開できて嬉しいです」
クモは糸の成分となる液体を体内で複雑なプロセスを経て糸に変えるそうで、本物に忠実なクモの糸を完全に複製することはまだ難しいようです。ですがサラ・ステルワーゲン氏はこの「クモのり」はもっと僕らの生活に身近なものになっていくと言います。
「例えば虫が家畜や農作物を攻撃するのを防ぐための害虫駆除として使えます。これなら農薬を使って水路を汚染することもありませんしね」「そもそもクモは獲物である昆虫を捕獲するために進化しましたから」
まだまだ僕らがビルからビルに飛び移ることはできなさそうですが、科学は着実に一歩ずつ前進しています。
『スパイダーマン : ファー・フロム・ホーム』は2019年6月28日世界最速公開!
source : Comicbook.com