MCU(MARVEL CINEMATIC UNIVERSE)でサム・ウィルソン(ファルコン)役を演じるアンソニー・マッキーとNetflixドラマ『スノーピアサー』で知られるダヴィード・ディグスの2人が、Variety主催の俳優同士による対談企画「Actors on Actors」に出演。そこで2人は2020年5月からアメリカ国内を中心に広がる人種差別に対する運動「Black Lives Matter」について各々の思いを語りました。
ディグスに「自分が今どのように関わることができると思いますか?」と尋ねられたマッキーは自身のマーベル・スタジオとの仕事を振り返ってこのように述べています。
「僕も、君も主演をやっているから、そういう問いかけをできるだけのパワーと能力があるよね。これまで7本のマーベル映画に出演してすごく思い悩んだのは、プロデューサーや監督、スタントパーソン、衣裳デザイナー、プロダクションのアシスタント、全員が白人だったこと。黒人のプロデューサーでネイト・ムーアという人がいて、彼は『ブラックパンサー(2018)』をプロデュースしたんだ。だけど『ブラックパンサー』を製作するとき、今度は黒人の監督に黒人のプロデューサー、黒人の衣裳デザイナーに黒人の振付家。僕はこれほど人種差別的なこともないと思うんだ。”黒人映画にしか黒人を使わない”なんて、白人がメインの映画に黒人は力不足ってこと?って思う。」
かねてよりディズニー(マーベル・スタジオ)は、MCUの世界観に多様性を取り入れることを意識し続けており、黒人が主役のヒーロー映画『ブラックパンサー』をはじめ、初の女性ヒーロー映画『キャプテン・マーベル(2019)』、さらに今後は初のアジア系ヒーロー映画『シャン・チー・アンド・ザ・レジェンド・オブ・ザ・テン・リングス(原題 Shang Chi and the Legend of the Ten Rings)』の公開を控えるほか、同性愛者のヒーローを登場させることまで伝えられています。
マッキーは、自分自身の「Black Lives Matter」への関わり方について「その仕事に最もふさわしい人を雇うよう働きかけること」だと語っています。「たとえば最高の女性を2人雇うなら、最高の男を2人雇う。そういうことが向こう10年間に起こればいいと思うんだ。そうすることで他人に仕事を与えることになるし、その人の履歴書に何かを書き込める人々にも新しい世代が出てくるということだから。」
ちなみにマッキーは自身が主演を務めるMCUドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』について聞かれると「サマーキャンプに参加している感じ」だと答えており、「スタントも何もかもがレベルが違う」と作品への力の入りようがうかがえます。
「テレビの経験がある人はみんな“こんなテレビはやったことがない”って言ってるよ。映画をテレビに切り分けるように撮影してる感じ。2時間じゃなくて、6時間や8時間の映画としてね。」
『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』は2020年8月にDisney +で配信予定